玉手箱で出題される言語の論理的読解では選択肢Cとして「問題文の内容だけからでは、設問文は論理的に導けない」が用意されています。
※「玉手箱の言語のコツは?練習問題・解答も!おかしい・難しいという声もご紹介」もぜひ参考にしてください。
しかし、「論理的に導けない」とはどういう意味かよくわかっていない玉手箱受検者もたくさんいます。
本記事では玉手箱を今までに100回以上受検してきた玉手箱マスターの私アキラが、玉手箱の「論理的に導けない」とはどういう意味かについて解説した後、選択肢BとCの違いについても解説します。
例題を使ってわかりやすく解説しているので、玉手箱を受検予定の就活生や転職活動中の社会人はぜひ最後までご覧ください。
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玉手箱の論理的に導けないとは?
冒頭でも解説した通り、玉手箱の論理的読解では選択肢Cとして「問題文の内容だけからでは、設問文は論理的に導けない」が用意されています。
説明だけではわかりにくいと思うので、論理的読解の例題を1問見てみましょう。
※「玉手箱の問題・例題を全科目紹介!練習問題も無料!どんな問題か知りたい人必見」もぜひ参考にしてください。
【例題】
次の文章を読み、各設問文についてA、B、Cのいずれかにあたるか答えなさい。
地震、噴火など災害が頻発しても、それらの源を断つことは不可能である。最近、響きが良いので安易に使われる「地球を守る」という言い方は、なんとなく人間の驕りを感じさせる。人間に都合の良い、気持ちの良い部分だけを取り上げて、それがあたかも「自然」のように誤解させていることも多い。我々人類がいなくなっても地球は太陽の終焉の時まで、何ごともなかったように存在し続けるのだ。人類は地球の居候である。部屋をきれいに使わせていただくような謙虚な気持ちを持っことが地球に対する礼だと思う。
「自然」は生物だけが作っているものではないのに、とかく石のことは忘れられて「自然」が語られる。1983年、三宅島の噴火によって熔岩が流れ、植生が失われたことがあった。時の経過とともに、種が風に乗ってやってきたのか、鳥が運んできたのかわからないが、冷えた熔岩の隙間に落ち、芽が出てきた。この写真に「自然が戻った」という見出しをつけた新聞があった。単に「植物が戻った」だけのことである。熔岩流も「自然」であって、自然現象に断絶はないのである。農業・林業・園芸の世界では、「自然」のはずの植物(雑草といわれる)を処分し、人工的に作り上げた植物だけを残して、あたかも「自然」豊かな景観のように説明することも多い。人間の「利」のためにある自然と、「理」にかなった自然を混同してはいけないのである。本来、「地球の自然」は石にあり、石は地球そのものだ。
出典:『新鉱物発見物語』松原聰、岩波書店
A:文脈の論理から明らかに正しい。または正しい内容を含んでいる。
B:文脈の論理から明らかに間違っている。または間違った内容を含んでいる。
C:問題文の内容だけからでは、設問文は論理的に導けない。
(1)噴火によって植生が失われた環境では、災害が発生する。
(2)人類は地球にとって不可欠な存在ではない。
(3)人工的に作り上げた植物だけで作った景観は、「理」にかなった自然といえる。
(4)自然が生物だけで作られているというのは、人間に都合の良い解釈だ。
【解答&解説】
(1)正解はCです。設問文の内容は本文に記述がありません。
(2)正解はAです。本文に「我々人類がいなくなっても地球は太陽の終焉の時まで、何ごともなかったように存在し続けるのだ」とあります。
(3)正解はBです。本文に「人工的に作り上げた植物だけを残して、あたかも「自然」豊かな景観のように説明することも多い」とありますが、ここでいう「自然」は、人間の「利」のためにある自然で、「理」にかなった自然ではありません。
(4)正解はAです。本文には「人間に都合の良い、気持ちの良い部分だけを取り上げて、それがあたかも「自然」のように誤解させていることも多い」や「『自然』は生物だけが作っているものではない」といった記述があります。
※「玉手箱の論理的読解のコツは?具体例で解説!練習問題付き」もぜひ合わせてご覧ください。
以上が玉手箱の論理的読解の例題となります。
選択肢A〜Cの意味がわかりにくいと感じる人も多いことでしょう。そんな人は以下のように読み替えると理解がしやすいです。
A:本文の内容から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
B:本文の内容から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
C:本文の内容からだけでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。
玉手箱の論理的読解で問われる「設問文が論理的に正しいか」は「設問文が正しいと言える根拠が本文にあるか」です。
本文に根拠があるかどうかが重要なので、一般常識や自分の主観・意見をもとにして回答するのは絶対にNGです。
もし本文が一般常識とはかけ離れた内容だったとしても、設問文が本文の論理に沿っていればAが正解になります。
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論理的読解における選択肢BとCの違いは?
玉手箱の論理的読解を解いていると、選択肢BとCで迷うケースが多発するかと思います。
先ほども解説した通り、設問文がA〜Cのどれに該当するかは本文に根拠となる記載があるかどうかで判断します。
その上での選択肢BとCの違いですが、Cは設問文の内容が本文では述べられていないときに使用します。
例えば、上記でご紹介した例題の(1)の正解はCですが、「噴火によって植生が失われた環境では、災害が発生する」という記載は本文には一切ないからCとなるのです。
もし本文に「噴火によって植生が失われた環境になったとしても、災害は発生しない」といった記載があった場合は正解=Bとなります。
また、上記例題の(3)の正解はBですが、これは本文に「人工的に作り上げた植物だけを残して、あたかも「自然」豊かな景観のように説明することも多い。人間の「利」のためにある自然と、「理」にかなった自然を混同してはいけないのである」という記載があり、「人工的に作り上げた植物だけで作った景観」に関する言及が本文にあることがわかります。
この時点で正解はAかBの2択に絞られます。
BとCで判断に迷いが出るときは、設問文の内容が本文で述べられているかをチェックしてください。
【玉手箱】論理的読解の練習問題
最後に論理的読解の練習問題をご用意しました。
上記で解説した「論理的に導けない」の意味や選択肢BとCの違いを意識しながら解いてみてください。
【練習問題】
次の文章を読み、各設問文についてA、B、Cのいずれかにあたるか答えなさい。
日本語の文章を表記する文字は、漢字を伝えた中国をはじめ、ほとんどが外国由来のものであり、世界の文字鉱脈の中から、日本人が日本語を書くために足りないものを補い、余分なものを捨てるなどして造形してきたものである。その字体も、省略と整理を繰り返しながら、意味も日本語に適応するように調整されてきた。その結果、現代の日本語は、漢字・ひらがな・カタカナ・ローマ字という様々な文字体系に加え、縦書き・横書きの文字配列が併用されるなど、その多様な表現様式は世界的にも稀有なものとなっている。
もちろん時代とともに日本語そのものも変化していくのだが、多くの先人たちの工夫により文字も徐々に整備されて存続し、今に至っている。その生命力の根源は、「表音文字」であり「表意文字」でもある漢字が持つ驚くほど柔軟な対応性である。あらゆる面で多様性に満ちた漢字の「根」から、言葉の表記に最適な文字を吸い上げて表現に幅を与え、日本語の文章を活力溢れるものにしてきたともいえる。
活字離れが進み手書きする機会が減少している昨今、漢字をクイズやパズルといった直感的な遊びの対象だけにしてしまうことは、本来の特質である表意性の退行に結びつきかねない。日本人が自らの文字について観察や思考をしなくなり、先人たちの営為を顧みることもしなくなったとき、日本の漢字は正しい選択も創意工夫もなされることなく、過去の遺産となってしまうのであろう。
出典:『史上最強 玉手箱&C-GAB 超実戦問題集』ナツメ社
A:文脈の論理から明らかに正しい。または正しい内容を含んでいる。
B:文脈の論理から明らかに間違っている。または間違った内容を含んでいる。
C:問題文の内容だけからでは、設問文は論理的に導けない。
(1)日本の文字が現在まで残り続けているのは、漢字の持つ柔軟な対応性によるところが大きい。
(2)日本の漢字は、意味に適応させた文字であるため、中国の漢字よりも表意性が高い。
(3)日本の漢字を過去の遺産としないために、もっと手書きする機会を増やすべきである。
(4)日本の文字は日本人が独自に磨き上げてきた点で、正解に類のない稀有なものとなっている。
【解答&解説】
(1)正解はAです。本文に「その生命力の根源は、「表音文字」であり「表意文字」でもある漢字が持つ驚くほど柔軟な対応性である」という記載があります。
(2)正解はCです。「漢字の表意性」について、日本と中国を比較している記述は本文にありません。
(3)正解はCです。「手書きする機会を増やすべき」という記述は本文のどこにもありません。
(4)正解はBです。本文に「日本語の文章を表記する文字は、漢字を伝えた中国をはじめ、ほとんどが外国由来」とあります。つまり、「日本人が独自に磨き上げてきた」のではありません。
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今回は玉手箱の論理的に導けないとはどういう意味か・選択肢BとCの違いについて解説しました。
論理的読解は玉手箱を導入している多くの企業が採用している科目なので、対策の優先度を高めて勉強しましょう。